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日本と英国を行き来する2人のバイリンガルキッズの母。ロンドンで生まれた子供たちを連れて日本へ。横浜で英語で創作絵本を作るキッズ・クリエイティブ・ライティングの教室を開き、英語の絵本の出版。小学校で不登校になった息子を連れて、またまた英国へ。イギリスの自然と息子のテニス・トーナメントの応援と野菜作りを楽しむ日々を過ごしていましたが、社会人学生として大学に入学。

2015年8月1日土曜日

不登校生の親友

二人の親友

不登校生になってから道で同じ学校の同級生に会うと固まってしまう息子。同級生だけでなく同じ年頃の小学校生と思うと避けるようになった息子。

学校に行ける日でも通用口から目的の部屋に行くまで同級生や他の生徒達から身を隠すように歩く息子。

そんな息子にも親友とも呼べる二人の友人がいました。
近所の友人。二人共息子とは違う学年でした。

学校に行き渋りし始めた頃には何度も訪ねてくれた同級生達。息子が会うのを嫌がっているのを察してか段々と足が遠のいて行きました。

不登校生になってからいつも遊ぶのはこの近所のお友達二人でした。
一人は息子より一つ年下。息子が小学1年で正式な不登校生になった時、彼は幼稚園生。その為か息子にとって学校を思い出すこともなく気兼ねに遊べる友人でした。

もう一人は息子より2歳年上。同じ小学校の上級生でした。
不登校生になった息子をよく自宅に招いてくれた彼。
とても社交的な彼の自宅にはいつもクラスメイトや近所のお友達がいっぱい遊びに来ていました。

『学校では他の生徒を見かけただけで避けたり固まってしまう息子なのに大丈夫かな?』と心配していた母でした。

でも、誘いの電話があると飛び出していく息子は一日中家の中で小さくなっていた息子とは別人のようでした。

こうやって毎日のように息子は放課後、家の外に遊びに行くのを楽しみにしていました。

「まだ2時だから、あと1時間20分だね。」時計を見ながらつぶやく息子。お昼ご飯を食べた頃から時計を気にし始めます。

今日も放課後になるのを朝からずーっと待っています。

『放課後になったらひとりぼっちじゃなくなる。』そんな思いだったのでしょうか。

家の外で子供の声が聞こえるだけで窓から遠い部屋の反対側へ走って行く息子。
このまま引きこもりになってしまうのでは。。。母の心は学校に行けないことより外に出れない子になったらどうしようと痛みました。

上級生の親友を通して上級生の知り合いも増えました。年が上のせいかみんな息子の気持ちを読めるのか優しく暖かく接してくれました。

「放課後みんなで学校で遊ぶからおいでよ。」と上級生に誘われて放課後学校に遊びに行くこともありました。

翌日、母一人学校に行くと「昨日、放課後に校庭に遊びに来ていましたよ。」と先生に声をかけられて恐縮するのでした。

『なぜ昼間は学校に来ないのに放課後になると学校に来れるのか。』と先生方は不思議に思っているのでは。。。

恐縮すると同時になぜ誰も居ない放課後には学校に来れるのに授業がある時間に登校することができないのか学校の先生方が少しでも不思議に思ってくれたら不登校の謎が少しでも解明できるのではと思ったりもしていました。

充実した放課後


毎日のように遊びに来てくれたり誘いに来てくれる二人。不登校生の息子の放課後はこの二人の親友によりとても充実したものでした。

「石1つ 80円」という木札とともに庭に石を並べて将来二人で石を売る石屋になるんだと話してくれた一つ年下の親友。

学校に行かない息子の友達の輪を広げてくれた上級生の親友。

息子が引きこもりにならず家の外へ目を向けることができたのはこの二人のお陰でした。

学校へ行けなかったつらい時期でも友達と一緒に公園に行ったり虫や魚をとったりゲームをしたりスポーツをした楽しい思い出が息子の心に残りました。

夏休みに里帰りをした渡英後3年目の夏。
小学生だった息子も二人の親友も中学生と高校生になっていました。

いまだに公園にエビを取りに行こうと話す中学生と高校生。

生まれてきてくれてありがとう

不登校生の親友。この二人がいなかったら息子はどうなっていたのだろう。

母は必死に息子の不登校を解決しようと努力してきたように思っていましたが、振り返ると母親ができたことは息子の送り迎えとか付き添いと寄り添いだけ。。。

息子の不登校は息子の辛い思いと深い悩みの時間をへて彼に携わってきた多くの人たちの思いによって少しづつ少しづつ何かが変わってきたのでしょうか。。。

そして、その息子の心の変化の一番下にいつもいてくれた二人の親友。

不登校時代どんなに辛くても「生まれてきてくれてありがとう。」と母はいつも思っていると伝えたかった。

そして息子を支えてくれた親友達にも同じように偶然かもしれないけど出会えてよかった。

生まれてきてくれてありがとう。


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